雨漏りは築年数に関係なく、どの住宅にも起こり得るトラブルです。
特に近年は、台風や豪雨などの自然災害の影響などによって、いつ発生してもおかしくありません。
そして雨漏りは、単に「天井から水が垂れてくる」という現象にとどまらず、放置することで住まいと健康の両方に被害を及ぼす可能性があります。
雨漏りがもたらす2つの深刻な被害
1. カビが発生し、健康被害を引き起こす
雨漏りによって住宅内に雨水が継続して浸入すると、天井や壁にシミができ、そこからカビが発生します。
カビは木材や接着剤、塗料などを栄養源に繁殖し、喘息・アトピー・アレルギー性鼻炎などの健康被害を引き起こす可能性があります。
また、カビ特有の臭いが生活環境のストレス要因となることもあります。
2. 構造体の腐食やシロアリ被害を招く
雨水が長期間にわたり浸入すると、住宅の構造体である木材の腐朽や鉄骨・鉄筋の腐食が進行します。
さらに湿気を好むシロアリが発生しやすくなり、住宅の耐久性が著しく低下する恐れもあり、最悪の場合、大規模な補修や解体が必要になることもあります。
雨漏りを放置するリスク
雨漏り被害をそのままにしておくと、建物の耐久性が急速に低下し、補修費用も高額になります。
特に、雨漏りの原因箇所を特定するには専門的な知識が必要で、鉄骨造やRC造では被害箇所の特定が難しく、木造よりも修繕費がかさむ場合があります。
雨漏り被害は「物理的瑕疵(かし)」にあたり、売却時に被害を告知しなければ、契約不適合責任を問われる可能性があります。
つまり、知らずに売却してしまうと「補修費用の請求」や「契約解除」に発展することもあり得るのです。
そこで重要なのが「ホームインスペクション(住宅診断)」
こうしたリスクを未然に防ぐために有効なのが「ホームインスペクション(住宅診断)」です。
ホームインスペクションとは、住宅の状態を専門家が中立な立場で調査し、劣化や不具合を「見える化」する“住まいの健康診断”です。
特に中古住宅では、雨漏りやシロアリ被害、構造上の問題を早期に発見する手段として非常に有効です。
診断では、床下・天井裏・外壁・バルコニーなどを調べ、目視可能な範囲で雨漏り被害の有無も確認します。
報告書には写真や指摘事項が整理されるため、「どの部分にどんなリスクがあるのか」が一目でわかります。
この結果をもとに、売主は補修や防蟻処理などの対策を事前に検討でき、買主にとっても安心して購入を判断できる材料になります。
特に売却前に診断を受けることで、買主へ事前にリスクを開示することができ、トラブルを未然に防ぐことができます。
つまり、ホームインスペクションは「雨漏り被害を見逃さない」だけでなく、「取引のトラブルを防ぐ」ための重要なステップでもあります。
まとめ
雨漏りは気づかぬうちに進行し、住宅の資産価値を大きく損ねるおそれがあります。
しかし、ホームインスペクションを活用すれば、見えない不安を可視化し、安心して売却や活用ができるようになります。
また、相続した空き家や築年数の経った住宅など、「状態がわからない」「修繕が必要か判断できない」といった不安を抱える方にもおすすめです。
中古住宅を安心して売買するため、または空き家を活用するための第一歩として、ホームインスペクションをぜひご検討ください。
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